K-ENT: 学部長からのメッセージ

■ケント方式の魅力■

皆さん、こんにちは。経済学部長の尾近裕幸(おこん・ひろゆき)です。

「ケント」。何と響きのいい言葉でしょう。数回続けて口ずさむとリズムも出て来ます。皆さんも声を出して「ケ・ン・ト」と言ってみてください。すると不思議ですね、何故か愛着が湧いて来て、また、思わず「ケント」と口ずさむ。このような
不思議な力をもった「ケント」の魅力についてお話します。

ケント方式の詳しい中身や勘所(ポイント)は、このケント方式のページに満載されています。ここでは先ず、経済学部がAO入試のやり方をケント方式に改めた理由やねらいについてお話したいと思います。

大学教育の現場で直に大学生に接していますと、AO型入学試験を経て入学した学生(AO学生)と、教科型入学試験に合格して入学した学生の違いに気づかされます。もっとも顕著な違いは、AO学生が入学時に卒業後までも視野にいれたハッキリとした目標、つまりビジョンをもっていることです。「ビジョン」というのは、「将来の構想、展望、あるいは将来を見通す力」を指します。大学で何を学びたいのか、どのような大学生活を送りたいのか、大学卒業後はどのような仕事に就きたいのか、そしてどんな人になって、どんな人生を歩みたいのか。こうしたことを考え続けている人にはビジョンがあります。そして大事なことは、そうしたビジョンが、「もっと成長したい、能力を高めたい」というエネルギー、つまり「やる気」を生み出すことです。

「ビジョン」のある学生は、大学での授業の出席率や参加意欲が高い。授業そのものへの興味・関心、さらには、満足度も高い。「大学での授業、大学での勉強がおもしろくってしょうがない!!」。教員ともよく話し、大きな刺激を得る。だから、当然、成績が良い。このため、どんどん自信がつく。そして、自信と誇りをもって、社会へ羽ばたいてゆく。こうした卒業生は、就職先で「わたしは國學院大學経済学部卒業です!」と胸を張って元気にバリバリ働き、そして人生を謳歌しています! ここまで「ビジョン」をもつことの大切さについてお話ししました。「やる気がある学生」というのは、「ビジョンがある学生」なのです。

ビジョンをもつことの大切さは、それがない場合を考えてみればより良く理解できます。目標もないので、授業にも身が入らず、だんだん授業から遠ざかる。高校時代の成績はよくても、残念ながら、大学での成績はガクンッと落ちてしまう。残念なことですが、こういう学生も居るのです。卒業を迎えた学生の学力を決めるのは、入学時の学力ではなく、1年修了時のそれだとも言われています。ビジョンをもって入学した新入生と、そうではない学生では、大学生活の1年目に大きな力の差がついてしまうということです。大切なのは、大学で学び卒業するということだけでなく、「どのように学び、どれだけ自分を成長させたのか」ということなのです。ですから卒業に必要な単位を修得できた学生であっても、就職活動で困難に直面することもあるのです。いやむしろ、それが普通です。そのような時に自らを奮い立たせ、希望する仕事に就くための力を生み出すのは、ビジョンであり、そのもとで学んだという確信と自信なのです。

私たちは、これまでの大学教育の現場での経験から、これまでお話ししたようなことも含め、AO学生がビジョンをもち、生き生きと大学生活を送り、そして社会に巣立つ姿を目の当たりにしました。だからこそ、「そうした学生を受け入れ、もっと、もっと、伸ばそう」と考えました。「ケント方式」を新設したのは、こうした私たちの思いからなのです。

ケント方式の実施にあたって私たちが拠り所としたのは、國學院大學経済学部AOのアドミッションポリシー(経済学部が求める学生像)です。このアドミッションポリシーを理解し、共感し、そして「自分なりのビジョンをもって國學院大學経済学部で学びたい!」と強く願う受験生を受け入れることができるように、選考方式を大きく変えて誕生したのが「ケント方式」です。ケント方式は、AOのアドミッションポリシーに基づいて設計・実施されています。受験生はいうまでもなく、保護者の方や高校の進路指導にあたられる先生方も、アドミッションポリシーを繰り返しお読みいただき、その内容を完全に理解するとともに、共感していただきたいと思います。

 ここで経済学部についてお話しましょう。経済学部のどの学科もそれぞれに個性があり、「学問のおもしろさ」にあふれています。ただ、アドミッションポリシーが想定する学生像からいうと、「経済ネットワーキング学科」に注目してほしいと思い
ます。というのも、経済ネットワーキング学科は、皆さんのビジョンをとりわけ大切にし、そこから出てくる「やる気」を最大限に発揮できる授業編成になっているからです。
 ビジョンについてお話ししたことを、ここでもう一度繰り返します。大切だからです。ビジョンをもつということは、将来に対する計画力・構想力があるということです。将来かなえたい希望や夢などをしっかりもっていれば、それを実現するための勉強が
したくなります。だから、ケント方式の受験を希望する受験生にとってなによりも大切なことは、自分は将来どうしたいか、そのために國學院大學経済学部の4年間でどんなことを学習・研究して、自分の思い描く将来像を現実のものにするのか、について具体的な目標と計画をもっていることです。そして、それらを実行・実現することは、そのまま就職力(就業力)に直結することでしょう。そうして自分の夢をかなえてゆくことができるのです。

ここで「ケント方式」の魅力に気づいていただいた方々に、感謝の念を込めて、20世紀最高の経営学者の一人であるピーター・ドラッカーの次の名言を贈りたいと思います。

「未来を予測する最良の方法は、
自分自身で未来をつくり出すことである」

このドラッカーの言葉は、ケント方式の受験を通じて入学していただきたい受験生に対する私たちの期待を的確に表しています。その意味では、ケント方式の哲学であり、根本的な思想なのです。

AO入試の設計・実施、そしてそれを通じて受け入れた学生の教育について私たちはこれまで様々な試行錯誤を続けて来ました。これまでのAO入試に懸念すべきことがあったのも事実です。AO入試で合格した生徒は11月には合格通知を手にします。それから入学までにたくさん時間のあることが落とし穴となっていました。十分な基礎学力を身につけるために努力し、問題関心を持続させ自主的に学び、入学後に備えること、つまりビジョンを持ち続け、それを努力のためのエネルギーへと変えてゆくのは本当に
難しいことです。困難なのは、どんなことでも「やり続けること」です。それには、強い意志、ビジョンを見失わない視野の明晰さ、そして健全な体躯など多くの要素が必要になります。このため、AO入試で合格した生徒であっても、入学後、本来十分に
理解可能なはずの授業内容についていけず、いつのまにか当初の意気込みを忘れてアルバイトやサークル活動ばかりに夢中になり、それが大学生活の中心にすり替わるということもあります。AO入試にはそういう危なさもあります。初心を忘れていつのまにか、「大学の卒業証書だけをもらえばいい」となってしまう。人間とは弱い生き物で、容易に変容するのです。
こうした苦い経験の反省から生まれたのがケント方式です。ビジョンをもちつづける強い意志と行動力、つまり「力」をもち、その「力」を一層高めようと目を輝かせている受験生。合格後も、入学までの準備を怠らず、入学後は、ケント方式の学生であることに誇りと自信をもち、本学部での4年間をフル回転できちんと勉強して、自らを大きく成長させて社会人として羽ばたく未来をつくり出そうとする受験生。こうした受験生を私たちは合格させます。

ケント方式の魅力。それは、自分自身で未来をつくり出すという人生最高の喜びに直結した入試制度だということです。

 國學院大學経済学部での教育やケント方式について、経済学部の教員から直接、説明を聞いてみたい方は、ぜひ、オープンキャンパスに足を運んでください。インターネットからは得ることができない新鮮な情報を発見できます。受験生が、ご自身の「ビジョン」を熱く語ってくれることを心待ちにしています。

 國學院大學経済学部は、大都市東京、渋谷駅から徒歩13分の閑静な地にあります。この地を最後の教育機関としてお決めいただけることを心より願っています。(尾近裕幸)